大嫌いなキミに愛をささやく日
「!」



どこの席に座るかで争うなんて、本当に幼稚だと思う。

だから穏便に解決しようと、私が先輩の隣に移動しようとした……のに。


パシッ



「いーから、俺の隣に大人しく座っとけって!」




なぜか怒った煌人に、席の主導権を握られる。

見かねた先輩が「俺はこっちに一人で座るね」と発言したことにより、私と煌人が隣同士で座ることになった。



「(なぜ、こうなった……)」



先輩へのお礼のつもりなのに、煌人と合流してからというものの、先輩に迷惑をかけすぎてる。

常に一歩引いて周りを見ている先輩とは違って、どうして煌人は、いつも私しか見てないんだろう。

何かにつけイチャモンをつけられる、こっちの身にもなってほしい。



「煌人、もう帰って良いよ?」
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