愛してると言わせたい――冷徹御曹司はお見合い妻を10年越しの溺愛で絆す
『まだ探し続けているかもしれないから、一応知らせておくわ。たかがネックレスひとつなくなったくらいで、いらないお節介よと言っておいて。本気で探す気はなかったのかもしれないけれど』
早く退社するために仕事にスパートをかけていたら、電話がきてそのように言われたそうだ。
(お母様が私の心配をしてくださったんだ……)
言い方は棘だらけだが、暗くなってきてもまだ探しているのではないかと気遣ってくれたようだ。
少しは受け入れてもらえたのではないかと期待し喜びかけたが、夫に厳しい目を向けられて首をすくめた。
「長時間ネックレスを探して歩き回るとは、どうしてそんな無茶をするんだ。その上、電話しても繋がらない。どれだけ心配したと思っている」
仕事を途中で切り上げた夫は、成美がどこを探しているのかを母から聞き出し、歌舞伎座からここまで走って捜したという。
(えっ、スマホは鳴らなかったけど……)
慌ててハンドバッグから携帯電話を出して確認すると、充電が切れていた。
これは成美の大きな落ち度で夫の仕事に影響を与えて申し訳なく思い、厳しく怒られても仕方ないと感じた。
早く退社するために仕事にスパートをかけていたら、電話がきてそのように言われたそうだ。
(お母様が私の心配をしてくださったんだ……)
言い方は棘だらけだが、暗くなってきてもまだ探しているのではないかと気遣ってくれたようだ。
少しは受け入れてもらえたのではないかと期待し喜びかけたが、夫に厳しい目を向けられて首をすくめた。
「長時間ネックレスを探して歩き回るとは、どうしてそんな無茶をするんだ。その上、電話しても繋がらない。どれだけ心配したと思っている」
仕事を途中で切り上げた夫は、成美がどこを探しているのかを母から聞き出し、歌舞伎座からここまで走って捜したという。
(えっ、スマホは鳴らなかったけど……)
慌ててハンドバッグから携帯電話を出して確認すると、充電が切れていた。
これは成美の大きな落ち度で夫の仕事に影響を与えて申し訳なく思い、厳しく怒られても仕方ないと感じた。