悪役令嬢は推し神様に嫁ぎたい!〜婚約破棄?良いですよ?でも推しの神様に嫁ぐため聖女になるので冤罪だけは晴らさせて頂きます!〜
『火の神の眷属・軍神ストラ様? その方がティアの推し神様なの? またマイナーな神様を選んだのね?』
人気のある五柱の神々から選ぶと思っていたわ、と光の神リヒテル様推しの母は微笑みながら言っていた。
神々と人が近しい故に、人々は好きな神を推しとして崇め祈りを捧げている。
大抵は母のように大神である五柱の神々を推しにしているのだが、たまに自分のように眷属神を選ぶ者もいるのだとか。
ちなみに父は土の神グルシュの眷属・鉱石を司る女神エルシュ様推しだとそのとき教えてもらった。
あのときからずっとお仕えしたいと願っていた神が目の前にいる。
目の前で動き、言葉を交わしている。
……夢ではなかろうか?
(ど、どうしましょう⁉ まさか本当にお会い出来る日が来るなんて! やっぱり夢? あ、それかもしかして――)
「やっぱり私、死んだのかしら」
「死んでおらぬ」
そうとしか考えられないと口にした言葉に冷静なツッコミが入った。
ナイスタイミング過ぎて、息が合うのではないかと場違いにも思ってしまう。
「お前はいつも祈りを通じて私に聖霊力を送ってくれていた。だから助けてやったのだ。勝手に死んだ気になるな」
僅かに不機嫌になった声にティアリーゼは慌ててストラの前にひれ伏した。
人気のある五柱の神々から選ぶと思っていたわ、と光の神リヒテル様推しの母は微笑みながら言っていた。
神々と人が近しい故に、人々は好きな神を推しとして崇め祈りを捧げている。
大抵は母のように大神である五柱の神々を推しにしているのだが、たまに自分のように眷属神を選ぶ者もいるのだとか。
ちなみに父は土の神グルシュの眷属・鉱石を司る女神エルシュ様推しだとそのとき教えてもらった。
あのときからずっとお仕えしたいと願っていた神が目の前にいる。
目の前で動き、言葉を交わしている。
……夢ではなかろうか?
(ど、どうしましょう⁉ まさか本当にお会い出来る日が来るなんて! やっぱり夢? あ、それかもしかして――)
「やっぱり私、死んだのかしら」
「死んでおらぬ」
そうとしか考えられないと口にした言葉に冷静なツッコミが入った。
ナイスタイミング過ぎて、息が合うのではないかと場違いにも思ってしまう。
「お前はいつも祈りを通じて私に聖霊力を送ってくれていた。だから助けてやったのだ。勝手に死んだ気になるな」
僅かに不機嫌になった声にティアリーゼは慌ててストラの前にひれ伏した。