悪役令嬢は推し神様に嫁ぎたい!〜婚約破棄?良いですよ?でも推しの神様に嫁ぐため聖女になるので冤罪だけは晴らさせて頂きます!〜
「……それほどまで私の許に来たいのであれば、聖女になるといい」
「え?」
思いもしない提案に驚き、ティアリーゼは表情を取り繕うことも忘れキョトンと長身の神を見上げる。
無防備なティアリーゼの顔を見下ろしたストラは、フッと息を吐く程度の小さな笑みを見せた。
「神官となり、聖女を目指せ。聖女として神籍に加われば、人でありながら神力を得る。神力を得れば神の妻として娶ることも出来る」
小さな笑みに見惚れている間に紡がれた言葉。
耳に届いた言の葉の意味を理解して、ティアリーゼは何度も瞬きをしてしまう。
「……妻、ですか?」
「ああ。私の妻になれば良いと言ったのだ」
聞き間違いではなかったようだ。
(妻……つまり、ストラ様に嫁ぐということ? 側仕えではなく、ストラ様の……お嫁さん?)
本当の意味で理解すると、もはやどうやって表情を取り繕えばいいのかも分からなくなる。
ずっと焦がれていた推し神に会えただけではなく、妻になれば良いと提案されたのだ。
胸の鼓動はもはや痛いほどで、濡れて寒いはずの体は全身が熱い。
「……嫌か?」
返事のないティアリーゼに何を思ったのか、ストラは小さな笑みを消した。
だが、嫌なわけがない。
「え?」
思いもしない提案に驚き、ティアリーゼは表情を取り繕うことも忘れキョトンと長身の神を見上げる。
無防備なティアリーゼの顔を見下ろしたストラは、フッと息を吐く程度の小さな笑みを見せた。
「神官となり、聖女を目指せ。聖女として神籍に加われば、人でありながら神力を得る。神力を得れば神の妻として娶ることも出来る」
小さな笑みに見惚れている間に紡がれた言葉。
耳に届いた言の葉の意味を理解して、ティアリーゼは何度も瞬きをしてしまう。
「……妻、ですか?」
「ああ。私の妻になれば良いと言ったのだ」
聞き間違いではなかったようだ。
(妻……つまり、ストラ様に嫁ぐということ? 側仕えではなく、ストラ様の……お嫁さん?)
本当の意味で理解すると、もはやどうやって表情を取り繕えばいいのかも分からなくなる。
ずっと焦がれていた推し神に会えただけではなく、妻になれば良いと提案されたのだ。
胸の鼓動はもはや痛いほどで、濡れて寒いはずの体は全身が熱い。
「……嫌か?」
返事のないティアリーゼに何を思ったのか、ストラは小さな笑みを消した。
だが、嫌なわけがない。