10年ぶりの再会は、告白からスタートで。
「聞き流すなんて……そんな都合いいことはできないです……」
まったくもって可愛げのないことを言ってしまった。
嘘でも「じゃあ、聞き流しますねー」なんて言って笑ってしまえばよかったのかもしれない。
「たしかに都合よすぎるよね、ごめん。……じゃあ、僕のこと少しでも意識してくれたら嬉しいかな。勉強に差し支えない程度に、ね? 僕にとって、君以上に可愛い女の子はいないから」
「えっ……あの……」
「よし、さぁ……さっきの続きのページを教えてくれる?」
「先生、この状態勉強に入るとか……鬼ですか?」
「ん? 何か言ったかな? さぁ、始めるよ」
清々しい顔してページを捲る橘先生。
私の心は全然、勉強に入れるような状態じゃないんですが!?
十年ぶりに再会した私たちには、その当時にはなかった関係性が生まれた。
だけど、これを告白と受け取るか否か……難しいところだ。
完.
まったくもって可愛げのないことを言ってしまった。
嘘でも「じゃあ、聞き流しますねー」なんて言って笑ってしまえばよかったのかもしれない。
「たしかに都合よすぎるよね、ごめん。……じゃあ、僕のこと少しでも意識してくれたら嬉しいかな。勉強に差し支えない程度に、ね? 僕にとって、君以上に可愛い女の子はいないから」
「えっ……あの……」
「よし、さぁ……さっきの続きのページを教えてくれる?」
「先生、この状態勉強に入るとか……鬼ですか?」
「ん? 何か言ったかな? さぁ、始めるよ」
清々しい顔してページを捲る橘先生。
私の心は全然、勉強に入れるような状態じゃないんですが!?
十年ぶりに再会した私たちには、その当時にはなかった関係性が生まれた。
だけど、これを告白と受け取るか否か……難しいところだ。
完.