10年ぶりの再会は、告白からスタートで。
「明日香からそんなことを頼んでこないことくらい、分かってるわよー。頼んでくるくらいならもっと勉強してるでしょ」

 うっ……ごもっともな意見で、ぐうの音も出ない。

「さすがに毎日ではないけど、最初は週三回くらいの予定でいるから、学校が終わったら早く帰ってくるのよ?」

 選択肢がない。「はい」しか言えない状況じゃん。「嫌だ」と言ったところで、今度はお説教が始まってしまうのは目に見えているので、この場をうまく切り抜けるためには「はい」しかないのだ。

「はい……」

 こうして、私の放課後ライフまで勉強に費やす日々が始まった――。

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