10年ぶりの再会は、告白からスタートで。
知り合いの息子さん? ここに来るのが三回目?
母からそんなこと一言も聞いていない。『橘和弥』さんという名前だけだ。
「そうなんですか!? それは初めて知りました!」
あまりの驚きに、さっきまでのテンション感もどこへやら。少し前のめりになってしまった。
「おっ? 僕のことに少しは食いついてくれたみたいだね」
「別にそういうわけじゃないんですけど……」
「君のお母さんは覚えてないかもしれないんだけどね。結構昔だったから、ここに来たことあるのって」
あっ……話は続けるんですね、はい。食いついたわけじゃなかったんだけどな。でも前のめりになっちゃったし、聞くしかないか。
「僕が今、大学生だから……十年くらい前かな? 二回とも」
母からそんなこと一言も聞いていない。『橘和弥』さんという名前だけだ。
「そうなんですか!? それは初めて知りました!」
あまりの驚きに、さっきまでのテンション感もどこへやら。少し前のめりになってしまった。
「おっ? 僕のことに少しは食いついてくれたみたいだね」
「別にそういうわけじゃないんですけど……」
「君のお母さんは覚えてないかもしれないんだけどね。結構昔だったから、ここに来たことあるのって」
あっ……話は続けるんですね、はい。食いついたわけじゃなかったんだけどな。でも前のめりになっちゃったし、聞くしかないか。
「僕が今、大学生だから……十年くらい前かな? 二回とも」