君の矢印【完】
「やっぱりそうなんだ!」
「え、気づいてたの!?」
「だって天音、咲夜くんと話す時顔真っ赤だもん!」
どれだけ一緒にいると思ってるのさ!
幼稚園の頃から、片時も離れることなく一緒にいて、姉妹のように育ってるんだから、すぐに気づいた。
私の目を舐めてもらっちゃ困るよ。
「…応援してくれる?」
「もっちろん!頼まれなくても、応援するよ!」
満面の笑みで天音に笑うと、安心したように微笑み返してくれた。
そうは言ったものの、頭にチラつく律くんのこと。
幼稚園から片思いしてた、天音に彼氏ができるのは時間の問題。
…律くん大丈夫かな。