君の矢印【完】
「コンビニ寄ろうぜ。」
学校の帰り道。
律くんからの提案。
「うん、そうだねー!お腹すいたし。」
放課後って授業で頭使ってるからか、晩御飯まで待てる気がしないくらいお腹空くよね。
「天音のコンビニでいい?」
「うん!」
そういって律くんが指差すのは、天音が働いているコンビニ。
今日は月曜日。
17時だし、ちょうど天音が働き始める時間。
だからいつも3人で帰るのに今日は2人。放課後残ってみんなとグダグダしてたからこんな時間になっちゃった。
「いらっしゃいませ〜、…律といこいじゃん」
コンビニの自動ドアが開くと、コンビニの制服をきた天音がレジに立っていた。
店員さんらしいかしこまった表情から、私たちを見て一気に気の緩んだ顔になった。