君の矢印【完】


放課後帰る準備をしていたとき。



りさちゃんが徐に私の机の前にきて、


「合コンは駅前のカラオケ集合ね!じゃあよろしくねえー!」




「…ちょ、」





それだけ行って、風の如く去っていってしまった。



…こ、声が大きいよぉ。



天音にも律くんにも内緒なのに…



にしてもりさちゃん気合い入ってたなあ、いつもより化粧が濃かった気がする。



私化粧なんてしてないけど、大丈夫かな?




「いこい。」



ドキリと心臓が嫌な音をならす。



後ろから聞こえる声に振り向く。




「な、何?」




漆黒のオーラを纏う律くんの姿。




天音と咲夜くんはラブラブでさっきのりさちゃんの声は聞こえてなかったみたい。




「合コンって聞こえたんだけど。」




…怒ってる。




痺れそうなほど、痛い視線。



目線を合わせないように、必死に俯く。
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