オレンジ服のヒーローは全力で彼女を守りたい
助手席で思わず縮こまった。
怒られても当然だよね。でも昨日はすごくやさしかったのにな…
「昨日はやさしかったのにって思った?」
「えっ?何?人の心が読めるんですか?」
「顔に書いてある」
思わず両手で顔を押さえると、彼はふっと吹き出してくすくす笑った。
「ごめんね。
要救助者を不安にさせないっていうのも仕事のうちだから、昨日は厳しいこと言わなかったんだけど。
本当に気を付けたほうがいい。
自覚がないうちに熱中症で亡くなることだってあるんだから」
「はい。ご迷惑をおかけしました」
「そういえばちゃんと名乗ってなかった。
順番が滅茶苦茶でごめん。
俺、向坂翔太。今年27歳」
「あ、井川あおいです。23歳です」
「敬語じゃなくていいし、俺のことは翔太でいいよ。あおいちゃん」
「はい。じゃなくて…うん。
それで、今からどこに…」
「俺、スイーツ好きなんだけど、男ひとりじゃ店に入りづらくて」
「スイーツ男子なんだ…意外」
「ガタイがいいから、そういう店にひとりで入ったら不審がられて警察呼ばれそうで怖いんだよね」
悩まし気にため息を吐く彼に、思わず吹き出してしまった。
確かに、背も高いし胸板が厚く、Tシャツの袖から覗く腕もずいぶん逞しい。
男らしさが溢れすぎていて、スイーツ店にいたらだいぶ目立つだろう。
怒られても当然だよね。でも昨日はすごくやさしかったのにな…
「昨日はやさしかったのにって思った?」
「えっ?何?人の心が読めるんですか?」
「顔に書いてある」
思わず両手で顔を押さえると、彼はふっと吹き出してくすくす笑った。
「ごめんね。
要救助者を不安にさせないっていうのも仕事のうちだから、昨日は厳しいこと言わなかったんだけど。
本当に気を付けたほうがいい。
自覚がないうちに熱中症で亡くなることだってあるんだから」
「はい。ご迷惑をおかけしました」
「そういえばちゃんと名乗ってなかった。
順番が滅茶苦茶でごめん。
俺、向坂翔太。今年27歳」
「あ、井川あおいです。23歳です」
「敬語じゃなくていいし、俺のことは翔太でいいよ。あおいちゃん」
「はい。じゃなくて…うん。
それで、今からどこに…」
「俺、スイーツ好きなんだけど、男ひとりじゃ店に入りづらくて」
「スイーツ男子なんだ…意外」
「ガタイがいいから、そういう店にひとりで入ったら不審がられて警察呼ばれそうで怖いんだよね」
悩まし気にため息を吐く彼に、思わず吹き出してしまった。
確かに、背も高いし胸板が厚く、Tシャツの袖から覗く腕もずいぶん逞しい。
男らしさが溢れすぎていて、スイーツ店にいたらだいぶ目立つだろう。