イケメンドクター今世も梅香の君にめぐりあいて再び愛す
 
 「……サクラってひどい。私サクラだったの?」

 この間のキスを思い出して悲しくなった。

 「そうじゃないだろ。俺の相手はお前なの」

 「意味わかんない。だから、私は最初から断る予定のサクラさんでしょ?」

 「あー!」

 急に立ち上がった光琉は頭をかきむしり、紫を指さして叫んだ。

 「俺の好きな女は、紫、お前だ。俺はお前が好きになったんだ。一緒に暮らしていたらいつの間にかお前しか目に入らなくなった。誰にも渡すもんか。絶対渡さないぞ。お前は俺のもんだ!」

 そう言うと、座って紫を抱きしめている。

< 186 / 311 >

この作品をシェア

pagetop