イケメンドクター今世も梅香の君にめぐりあいて再び愛す
 
 紫を抱きしめて目の前で聞く。

 「……たぶん、私のです」

 「ふーん。正解だけど、たぶんってことは、誰かに渡すつもりなのか?」

 紫は泣きそうになって抱きついた。

 「嫌。嫌。どこにも行かないで。側にいて」

 光琉はおびえたように抱きつく紫に驚いて、背中を撫でた。

 「どうした?大丈夫だ、心配しなくてもどこにも行かない。俺はずっとお前のものだよ」

 そのまま抱きついて離れない紫を光琉はいぶかしがったが、抱いたまま眠った。

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