イケメンドクター今世も梅香の君にめぐりあいて再び愛す

 彰は紫を引っ張った。

 「なんかさ、紫のことすごい可愛がってるよね、先生。入院してたときからもうなんていうか、特別扱い?」

 紫は赤くなってしまった。

 「え?そうかな。妹みたいだからかな、きっと」

 つい、言い訳をしてしまった。

 「そうか。そうかもな。年の離れた妹かわいいもんな」

 「あきちゃんって、きょうだいいるの?」

 「あれ?知らなかったっけ?そうか、紫の団地引っ越してからすぐ弟が生まれてさ。年の少し離れた六歳違いの弟がいるんだ」

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