イケメンドクター今世も梅香の君にめぐりあいて再び愛す
 
 「おい、紫。お前あれほど言ったのに……」

 すると、他のナースが言う。

 「先生。細川さんも頑張ろうとしているので、あまり手を出さないで下さい。ちょっとミスもあって、こちらでも仕事もあるし庇いきれないときもありますから」

 例のナースが高圧的に光琉に言った。
 光琉は周りを見渡すと、皆目を合わせず、知らんぷりをしている。

 何かあったとピンときた光琉は、そのナースの腕をつかむと、別室へ連れて行った。
 嬉しそうにしているナースを見て、うんざりした。

 まだ、勘違いしているのかと呆れて厳しい顔で言い渡した。

 「細川さんのことですが、何かあったんですか?」

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