イケメンドクター今世も梅香の君にめぐりあいて再び愛す

　私はつばを飲み込むと、小さく頷いた。
　彼は安心したように微笑んだ。

　「あなたは、これから新しい生活に入り、いくつかの出会いがあります。決して逃げないこと。そして、逆らわずに生きていきなさい。行き着くところは前世のあなたが望んでいた世界です。逆らうと予期せぬことが起きて、あなたにとって良くないことがあるかもしれない」

　「……それって、私の考えで行動しちゃだめってことですか？例えば、嫌なことがあって看護師をやめるとかになったら、運命に逆らうことになるんですか？」

　「そういう意味ではありません。看護師をやめてもおそらく運命はついて回るでしょう。私がこれから出会いがあると言ったでしょ。その出会いはもうすぐです。その出会い以降に起きる出来事は相手もあることですので、予期できないこともあります。ただあちらもあなた同様に前世の記憶はない。だからこそ出会いは運命だ。それに逆らうことは良くない。とにかく今いる世界を大切に毎日を生きればあなたは幸せになれます」