イケメンドクター今世も梅香の君にめぐりあいて再び愛す
最近はまるで新婚家庭のようだった。
二部屋続きで借りているが、ほとんど光琉の部屋で一緒に過ごし、彼が仕事の時に自分のところへ帰っていた。
働き出してからまったく梅園には行けていかなかった。
足も悪くなり、梅のある山へ登るのもきついかもしれない。
引き出しから梅の練り香をだして、並べるといい香りがする。
病院で働いていると季節を感じることがなくなってしまうが、最近は買い物帰りに川沿いの桜を見たりして心が安まる毎日だった。
だが、心配もある。
早く結婚したいと光琉が何度も言うのだ。
紫ははぐらかし続けている。