イケメンドクター今世も梅香の君にめぐりあいて再び愛す
 
 光琉もとてもモテる。
 それに、私が病院で働かなくなり、私のことを知らないナースも増えてきている。

 母の見舞いに行くと、光琉先生がどうとかこうとか話しているナース達を見かけるのだ。
 私のことはナースの余計な嫉妬を煽らないように、病院で全く話さなくなったとあきちゃんからもこの間聞いたくらい。

 そのせいで、また光琉先生がモテだしたと冗談のように言われて、今更じゃないとか笑い合った。
 でも心の中は複雑。

 今日も母の見舞いから帰るためにエレベーターを下に降りていた。
 すると、光琉が綺麗な女性に腕を取られて、身体をつけて話しかけられている。

 彼女は笑顔。そして、光琉も笑っている。
 紫はびっくりした。だが、見てはいけないものを見たという気持ちで目をそらし、そのまま帰宅した。

 
< 250 / 311 >

この作品をシェア

pagetop