イケメンドクター今世も梅香の君にめぐりあいて再び愛す
 
 「紫を心配させたくなくて黙ってたんだけど、言っておく。二ヶ月前くらいから先生に縁談が来てるよ。大きな病院のお嬢様だけど、医者で先生と同期。海外留学して戻ってきたらしくて最近よく一緒にいるところを見るんだ。美人だよ。先生の大学時代につきあっていた元カノらしい。紫、覚悟しろよ。よく考えるんだ、いいな」

 「その人なら見たかもしれない。スーツ着てる人だよね?茶色の長い髪で、下がカールの人でしょ?」

 「何だ、会ったことあるのか?」

 「……キスされてるの見た。一ヶ月以上前」

 「えっ!紫、お前耐えてたんだな。可哀想に……俺たち味方だからな安心しろ」
 
 そう言ってふたりはいなくなった。

 それから、まるで週刊誌の記事のように、光琉の日常についてあきちゃんや里香子から連絡があった。
 しかし、どれだけモテるんだか?私がいないのをいいことに結局遊んでるんじゃん。

 やっぱり私の判断に間違いはなかったと思い始めた頃……。

 とうとう北海道へ光琉が現れた。
 
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