イケメンドクター今世も梅香の君にめぐりあいて再び愛す
私は母のアパートへ行った。すると、光琉が来ていた。
ふたりでこちらを見て笑っている。
「え?どういうこと?」
「紫。話は先生から聞いたわ。私のことだけじゃなかったのね、結婚に踏み切れなかった理由。話してくれれば良かったのに。お前のするはなしならどんなに荒唐無稽でも私は信じたわよ」
「そんな。無理だよ、絶対。私、占い聞いてなかったら自分で心の病気かもしれないと思っていたはず」
「何もなければ確かにそうかもしれないな。俺はお前のネクタイと練り香を見て、記憶がたくさん流れ込んできた。だから、これには意味があると直感したんだ。お前の姿を消した理由や結婚を嫌がっていた答えがその中に見つかったからな」
「お母さん、私心配なんだけど。ひとりで暮らせるの?」