イケメンドクター今世も梅香の君にめぐりあいて再び愛す

 石畳に足を取られて転ぶ。

 「痛っー!」
 
 左足首を抱えて座り込むと後ろから大丈夫ですか?という声がする。
 振り向くと背の高いイケメンが中腰で心配そうに私を見ていた。
 
 「あ、はい大丈夫です」

 つい、大丈夫じゃないのに、返事してしまう。
 イケメンには弱いんだよね、前世から。

 「嘘つけ。大丈夫じゃないくせに」

 すると、影が目の前に立つ。
 
 もう追いついたの?
 見たくないけど、目を上げると光琉がこちらを仁王立ちしてじと目で見ていた。
 
 ちなみにおじさんだから、たくさん走って疲れたのだろう。
 マスクを下げて、肩でふーふーと息しながら。

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