イケメンドクター今世も梅香の君にめぐりあいて再び愛す
 
 「いいから、嘘は。わかってるしね、自分の夫がどれだけイケメンでモテるかっていうことは。前世だってかなりのモテ方だったみたいだし。でもね、今世では私絶対許さないから。浮気とか、そういうの」
 
 「おい、紫……」
 
 「本当はあなたの妻はもうこりごりだったの。それなのに、生まれ変わってまたあなたの妻になってしまった。だけど、念願の子供も出来たし、今度こそあなたを誰かに渡す気はないわ!」
 
 私は誰かに言わされているとわかっていたが、口が止まらず言い続けた。

 「それにね。前は男ばっかり好きなこと出来て許せなかったし。今度こそ、女の私も好きに生きるのよ!」
 
 ゆっくり立ち上がり、口角を上げてにたりと笑う光琉先生。え?何なの……。
 
< 305 / 311 >

この作品をシェア

pagetop