イケメンドクター今世も梅香の君にめぐりあいて再び愛す

 「病院行く?」

 「疲れてしまって。眠りたいわ」

 「わかった。明日も具合悪いなら一緒に病院行こう」

 紫はそう言うと、母を布団へ運んだ。
 ぐったりと休む母親の代わりに、家の仕事をかたづけて、おかゆを作り母にあげた。

 熱が出てきていた。
 母は少ししか食べられなかったが、薬を飲ませて寝かしつけた。

 紫は心配で自分も食欲がなくなりそうだった。
 だが、肉体労働でもあるので食べないと自分も倒れてしまうと思い直し、なんとか食べた。

 こんな時、父親や兄弟がいたらどれだけ良かったろうといつも思う。
 母しかいないので、彼女の病気を考えただけで気が動転する。

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