イケメンドクター今世も梅香の君にめぐりあいて再び愛す
藤野先生は私の横に来ると「その患者に案内しなさい」とじろりと見る。
「はい」私はそう言って、藤野先生と歩き出した。
部屋の前まで来ると、一緒に入る。
異様な雰囲気に気付いた人が静かになる。
「失礼します」
藤野先生がカーテンを開けると、住田さんが雑誌を持ち上げている手を下げてこちらを見た。
「住田さん。私は非常勤の藤野です。すみませんが、今後看護師に何かするようなことがあればこの病院を出て頂きますのでそのおつもりでお願いします」
にやりと笑う住田さんは藤野先生を正面から見た。