イケメンドクター今世も梅香の君にめぐりあいて再び愛す
「京介おまえ……少ししっかりしろよ。看護師達にもなめられるぞ」
意地悪く言う。
「ひどいなあ。僕だって出来ることはしていますよ。みんな、今度飲みに行こうね。細川さんも元気出していこう」
私は白い目を京介先生に向けて、自分の仕事へ戻ろうとしたが、ふと思って藤野先生のところへいった。
「藤野先生ありがとうございました」
得意のぺこりをする。
「……大変だったね。我慢は良くないよ。これからは聞いてくれる人を探しなさい。僕がいなくて誰も聞いてくれなかったら、連絡してきていいよ」
そう言うと、名刺をくれた。
「藤野総合病院 医師 藤野光琉」そう書いてある。
叔母様のはなしをするべきか悩んだが、時間が無いし、勤務中だし、他の人に聞かれるのも嫌だったのでそこは何も言わず別れた。
初対面は、マスクと眼鏡で顔がわからなかったが、とてもいい人だと思った。
これからを考えると仲良く出来て良かったとその時は思っていた。