恋愛は苦手です。でも恋の神様やってます。
今日は朝から雨だった、心が。





それというのも母がこんなことを言い出したからだ。

「あ、今日はお客様がいらっしゃるので唯ちゃんも一緒にいてね。この前は遅くなっちゃったから今回は夜7時にしてあげたわ♡」
親切でしょ、お母さん!みたいな顔しながら私を見ている。
不満はある。だが逆らうことはできぬ…。


「……わかりました。」
ひとことだけ言って私は家をあとにした。


7じ……テレビみたかったのになぁ……。それもそうだけど、今度はどんな内容の依頼なのか。まずそこも重要だよね。
またとんでもないのだったらやだなーw


とぼとぼと通学路を歩いていると、またもや世那が声をかけてきた。

「おはよー!大丈夫か?」
昨日のことをすごく心配してくれているるしい、呪いなのに。

「ありがとう、大丈夫だよもうすっかり!」
「その割には元気ないじゃんよ、唯。」
元気ない……まぁ確かに。
ってか、元気なんて出ないよー!くそぉ!

「……大丈夫、元気、ワタシ。」

カタコトの日本語で元気をアピールしてみた。まぁ、アピールだいじ。

「あのさ!……ほんと無理しなくていいんだぜ、元気ないなら無いでさ。俺ちゃんと話聞くから!なんでも相談してくれよ。……友達だろ?」
この前の子犬のような目をしていたときとは違う、強い意志のある目で私を見つめていた。

「ありがと、ほんとだいじょぶだから……ってか、セナ私にばっかりそんなことしてたら女の子たちに勘違いされちゃうよ(笑)」 
「いや、勘違いとか……してもいいと思ってるから俺は。まぁ、勘違いではないし……。」
少しモゴモゴしながら世那は呟いていた。
ん?どゆこと?

「そおなのか、ほんとごめんねいつもいつも!友達に心配かけちゃったね。明日からは元気になるはずだから大丈夫!」 


世那の背中をバンバン叩きながらから元気を出して、私は教室に入っていった。
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