恋愛は苦手です。でも恋の神様やってます。
「おはよう、唯ちゃん。」
同じクラスの親友であり私と世那の幼なじみでもある、瑛茉だ。
「おはよう、エマ。」
軽く手を上げて答えた。

すすすっ……と瑛茉が寄ってきて、小声で言った。

「聞こえてたよさっきの(笑)セナ、頑張ってるじゃん!」
にやにやしながら私を見ている。
ってか世那が何を頑張っていた?あぁ……!

「あぁ、昨日一緒にカフェ言ってたんだけどさ。体調悪くて倒れちゃって!心配させちゃったよー。」

そう答えた時の瑛茉の顔が引きつっていた。

「……え?」

「……ん?」

瑛茉と私、見つめ合いながらひとこと。
何かおかしなこと言ったかな?
どおしたんたろ?瑛茉?

すると、はぁ〜っっ……と長いため息を瑛茉がついた。

「何ていうか、セナ可哀想だわ……ほんと報われない男だよ……。」

瑛茉はそう言いながら窓際の席についた。






なんかおかしかったかなぁ?
瑛茉も呆れちゃってる顔してた……よね?
そんなアホなこと何かしたかなぁ!?
昨日の授業中、ずっと寝ててノートがよだれだらけなことを知っているとか…?
いやそんなわけないし。

それにそもそも
『セナ可哀想』
って言ってたもんな……世那になにかあった?まさか。

いやでもあいつも、ふっつーに教室入っていったの見たし。隣のクラスなんだから可哀想なことがあったらそもそもある程度は話が回ってくるだろうしなぁ?



考えれば考えるほど、どんどん分からなくなっていった。
なので考えるのをやめた。

(とりあえず今は今夜のことに集中しないと。)

そう、学校が終わったら大事な仕事。
問題は、どんなおねがいだかわからないってとこだけどね!


げんきだしていこー!

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