イケメン外科医が激しく寵愛してきます。【メイン更新中】


 ……そんな。


 今でも教授から頻繁に電話がかかってくるため、全然気づかなかった。けれど思い当たる節はある。俺が執刀医でオペに入ると決まると、決まって睨まれたり舌打ちをされたりしていた。


 「教授のお気に入りはいいよなー」と、皮肉な言葉を掛けられたりもした。



「俺は……飛ばされたのか」

「ああ、間違いないだろうな。で、オレも飛んできた」


 ガッカリする暇もなく、俺は五十嵐先生の話に食いつく。


「……飛んできた?」

「執刀医のミスをオレが被った。麻酔が合わなかったことを理由に」

「な、なんでそんなこと……」

「本院の、自分の地位ばっか気にするようなヤツらは患者をオペの道具としか思ってねぇ。無駄な出血をいちいちさせられるのがイラだってな。今この場に久我がいたらこんなことにならなかったはずって考えだしたら止まらなくなって、罪被る代わりにおまえのいるところに飛ばしてもらった」


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