イケメン外科医が激しく寵愛してきます。【メイン更新中】
松原さんは苦しそうな表情のままゆっくりと頷いた。一時は意識が朦朧としていたが、よかった、意識は戻っているようだ。
「どこが痛いですか?」
松原さんは指をお腹に指さした。すると、空気が読めない藤田は「松原様、ちょーっとお腹抑えますねぇ」と、やたら伸びた語尾で松原さんのお腹に手を当てた。
「ぐふっ!!」
松原さんは悲鳴に近いような声をあげた。それもそのはず、痛いと言っているのに藤田は一気にお腹を押してしまったのだ。コイツは患者を殺す気か!
「バカ、藤田! 一気に押し過ぎだ!!」
「はああっ? 今キミ僕のこと呼び捨てにした!? しかもバカって言ったでしょ! 心外の先生若そうだけど年齢いくつ!?」
「三十二ですが」
「僕三十五だよ! 年上には敬わってよねっ!」
俺は藤田を無視して看護師にバイタルを聞く。