イケメン外科医が激しく寵愛してきます。【メイン更新中】
岩本くんはキョトンとした表情で、「え?」と聞き返した。脳が追いついていないのが伝わる。なので、
「放射線科でCT撮ったら状況次第ではオペになるから、手伝ってくれるかな?」
――と、再度聞き直すと岩本くんは何か言いたげな表情で藤田を見ていた。
「心外の先生、正気ですか!? この子、まだ研修医ですよ!」
俺の名札を見れば名前が分かるものの、俺の名は覚える気がないらしく、あくまで俺のことを「心外の先生」と呼び続ける藤田と、研修医の岩本くんと、急遽、準備をすることになった。
***
「あー、これは……S状結腸かも。見てここ」
「ここ」と指を指すと、
「ん? これは?」
岩本くんは首を傾げた。藤田も真剣に画面を見ている。
CTの結果、腸近くに何か物体が見えた。急いで麻酔科に電話をかける。