イケメン外科医が激しく寵愛してきます。【メイン更新中】
「だって消化器外科の先生、術中、怒鳴り散らかすんだよ!? 怖くて電話できないよっ!」
「……じゃあ俺が電話しながらオペするんで、藤田先生はズレないように電話を持っててください。岩本くん、頑張ろうね」
藤田に冷たい目を向けながらも、岩本くんに合図を送る。岩本くんは震えながらも頷いてくれた。
こうして、補佐は岩本くん、俺が消化器外科の先生の指示を受けながら執刀。藤田は電話持ち係となった。
消化器外科の中で一番怖いと恐れられている人に電話が繋がった。意外にも今日は機嫌がいいのか、はたまた自分が現場にいないからかお気楽な様子だった。
俺は患者の状態と、これまでの経緯を話す。すると、消化器外科の鉢目先生は藤田に対し呆れながら、電話越しで謝られてしまった。
「久我先生、スミマセン。俺がすぐ行ければ良かったんですが……」
「いえ。何かが詰まっている感じでして、慎重に進めれば無事に摘出できるかと思いますので」