イケメン外科医が激しく寵愛してきます。【メイン更新中】
***
「いやー、一杯だけ、一杯だけー!」
なんでこうなった。
俺は岩本くんとだけご飯に行く予定だったのに、院内を出るところを内科の綿谷に見られ居酒屋へと連れ込まれた。
俺、岩本くん、綿谷の順で男三人カウンターに腰掛ける。
「生! ジョッキ!」と、既に酔っ払いかのような声を上げ、店員さんを呼び止める綿谷。
「おまえいつも健康がなんちゃらーって口うるさいのに酒なんて飲んでいいの?」
綿谷に細い目を向けると、「今は仕事じゃないしいいんだよー、研修医も飲むよな!?」と、岩本くんにまで押し付ける始末。
当然人が良い岩本くんは「いただきます!」と、綿谷と一緒に生を頼んだ。
「俺、さっきS状結腸のオペしてきたばかりだから、何かあったらすぐ病院行けるように酒はパスで」
メニューを差し出されたが烏龍茶でいい、と、断ると岩本くんは罰が悪そうな顔を俺に向けた。
「あっ、僕……生頼んじゃいました」
「岩本くんは気にせず飲みな。で、俺に何を言いたかったの?」
綿谷の存在をガン無視しながら岩本くんに質問をする。