イケメン外科医が激しく寵愛してきます。【メイン更新中】
「僕、救急終わったら内科の研修を長く取ろうかと思ってたんですけど、久我先生がいる心臓外科に行こうかなって思ってまして……」
えへへと言いながら恥ずかしそうにする岩本くん。
そんな岩本くんを見た綿谷が焦ったように「俺のところ来るって約束したじゃん!」と口を尖らせている。
「そっか。でも、俺が今日オペをしたのは心外のオペじゃないんだよ? 心臓周りのオペに興味あるなら消化器外科でもいいと思うけど……」
「いや! 僕は久我先生のオペをもっと見たいんです! だって久我先生、こんなに若いのに凄いです」
「こんなに若いって、俺三十二だし。岩本くんから見たらおっさんでしょ?」
「いや! 全然です! だって僕二十九なんです。医大落ち続けてしまって……」
しょんぼりする岩本くんを綿谷が慰める。
「久我とは同期だけど一応俺も医大に受かるまでに二浪してるし普通だよ普通。だいたい、医大を現役で合格できるヤツが珍しいんだって! えーっと……ああ、麻酔科医の幸野もか」
綿谷の口から幸野の名前が出てきて、一瞬体が硬直する。