イケメン外科医が激しく寵愛してきます。【メイン更新中】


 五十嵐先生は私と久我先生が何かあったと思っていた。


 久我先生としたことはキスだけなので、疑いの眼差しを向ける五十嵐先生に、「肉体関係はありませんが」と答える。


「そうかよ、ほら、さっさと準備に取りかかれ」

 今だパンを頬張っている五十嵐先生に言われたくない。けれど時間がギリギリなのも確かなので急ぐ。


「五十嵐先生も早く食べてくださいね!」


 反抗して私服から緑色のスクラブへと着替える。麻酔科医は一日中オペ着を着用しているため、ここの病院のスクラブは動きやすく作られている。


 本日使用予定の麻酔と器具のチェック・準備に取り掛かる。

 一緒に準備をしていた麻酔科研修医のマリちゃんが「小夜先輩」と話しかけてきた。


「何?」

「小夜先輩、五十嵐先生と仲良いですけど、恋仲になんてならいでくださいね!」
< 68 / 88 >

この作品をシェア

pagetop