イケメン外科医が激しく寵愛してきます。【メイン更新中】


 患者様に負担が少なく、ヘルニア摘出術よりも費用も安い、経皮的髄核融解術が主になっている今、コンドリアーゼという投薬を用いて、X線透視室でレントゲン写真を用いながら整形外科医、麻酔科医で施行していく。


 時間は三十分程度。


 今日はこの治療から一日がスタートだ。


「石原さーん、すぐ終わるんでリラックスしてくださいねー」


 整形外科の先生が検査台に仰向けになっている患者様に声を掛け、横向きに寝かせた。X線でヘルニアがある位置を確認後、

「はい、麻酔の先生ー、局部麻酔お願いしまーす」


 と、局部麻酔を任された。


 五十嵐先生は後ろで腕を組んで私を見ている。『患者様のことを一番に』昨日、そう言われたばかりなのに、緊張で冷や汗が出る。


「いたたたたっ……うぐ、ま、麻酔……なんぞ、いらんから、早くしてくれ……」


 石原さんは痛みで悶えてしまっていた。


「す、少しだけちくっと――」


 『少しちくっとします』と言おうとした時、


「石原さん、僕、もうすぐ四十になるんですがねぇ、この歳になったらもう結婚する気も起きなくてですねぇーどうしたらいいかなーって」


 五十嵐先生が自分の身の上話を始めた。すると、石原さんは痛がりながらも五十嵐先生の質問に返してくれている。


「いたたっ、男の先生は……医者をいいことに、遊びほうけてるんだろうがっ」

「どうですかねー、キャバクラ通いはしてますがねー」

「くうう、羨ましいっ! 結婚してても、やはり女性にはモテたいもんだ! いてて」

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