離婚を決意したはずが、スパダリ社長の独占愛によって離してはくれません!
◇お見合い
お見合い当日、私は伯母様に連れられて美容院にやってきていた。
私の好みではないビビットカラーで膝丈のミニワンピースにヘアアレンジでまるで夜の街で働くような髪型をされて、会場である料亭へと向かった。
「光寿ちゃん、お相手は地主様でね由緒ある家柄の方なのよ〜! 藤並健太郎さんという方でね素敵な方よ。あなたのこともちゃんと大事にしてくださると思うわ」
「そう、ですか」
「えぇ! もちろんよ。あなたはいい子だもの、きっと彼の方も気にいるわ!」
叔母様は、ふふふと笑って楽しそうに話をするが私は全く笑えない。
お父様が大切に大切に守ってきた会社のためだと自分で決めたとはいえ、ここで会ってしまったらもう引き返すことは出来ないと思ったら緊張してしまって車の窓から外を見て小さく溜め息を吐いた。