離婚を決意したはずが、スパダリ社長の独占愛によって離してはくれません!
そう、一年だ。
一年経っているのに南都さんに触れられたのなんて、手を繋いだりハグだったり触れるような軽いキスくらいで中学生並み。中学生でも、もっとしているかもしれない……
まだ結婚して一ヶ月だったなら、破廉恥だと思っていたがもうそんな時期は超えている。
「光寿ちゃんは、俺が嫌い?」
「そう言うことじゃないですっ! 私はただ、南都さんに抱いてほしかったんですっ……」
「だ、抱くって……光寿ちゃんにはまだ早いんじゃないかな」
「早いってなんですか? 私はもう二四です。私を言い訳にして、自分が悪いと思いたくないだけじゃないんですか? 私じゃ、欲情もしないから」
先日いらっしゃった方を思い出して、私は強い口調で言葉を繋いだ。
「南都さんには感謝しています。父が残した借金返済も肩代わりしてくださって、会社も助けてくださったこと……お義父様に聞きました父のことがあるから、私と結婚したかったこと」
「……何を言って」
「もう無理しなくてもいいんです。だから、もう……我慢しないでください」