離婚を決意したはずが、スパダリ社長の独占愛によって離してはくれません!



「……ただいま、光寿ちゃん。待っててくれたの?」

「はい、車の入る音がしたので出迎えたくて」

「ありがと、光寿ちゃん」


 私は「カバン持ちます」と言うけどそれはさせてくれなくていつも通り手ぶらで南都さんとリビングに入った。


「美味しそうな匂い、ハンバーグ?」

「はい、正解です。この前、南都さんハンバーグが好きだって言っていたので今日は煮込みハンバーグです」

「……覚えててくれたの?」

「もちろんです。南都さんの好きなものはちゃんと頭に入ってます。あ、苦手なものもですよ」


 最初、入籍して一緒に暮らし始める初日に色々話をした。その話の中に好きなものとかを教えてもらった。その中に入っていたのがハンバーグで、煮込みハンバーグだ。


『ハンバーグ好きって、なんか子供みたいでアレだけど』
『そんなことはないと思いますよ。ハンバーグは美味しいです』


 そんな会話をした記憶がある。



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