離婚を決意したはずが、スパダリ社長の独占愛によって離してはくれません!
◇決意したはずが。
南都さんに好きな人がいると聞いて離婚しようと考えたものの……実行には移せずにいた。
もしかしたら、あの電話は嫌がらせで南都さんのことを好きな人が嫉妬したからかもしれないって思いたかったからかもしれない。
「はぁ……」
離婚した方が南都さんが幸せになれるかもしれないという思いと、彼のそばにいたいという思いが交差してどうすればいいのか何が正解なのかわからない。
だけど、離婚するならお兄ちゃんに話したほうがいいかななんて思ったけど……それも勇気が出ない。そんなことをウジウジ悩んでいるうちに時間は過ぎていき南都さんが帰ってくる時間になってしまった。
「お、お帰りなさい。南都さん」
「ただいま、光寿ちゃん」