離婚を決意したはずが、スパダリ社長の独占愛によって離してはくれません!
「光寿ちゃん? どうしたの?」
「いえ。あの、南都さん……朝言った、話をしたいです」
「あ、そうだったね。じゃあ、ご飯を食べてから――」
それじゃあ、決心が鈍ってしまうと思った私は彼のスーツの裾を掴んだ。
「今が、いいです。今、すぐ話がしたいっ」
「光寿ちゃんがそんなふうにいうなんて珍しいね?」
「……っ……」
私は何も言わず、彼が座るのを待った。椅子に置いてある離婚届を私は手に取る。
「南都さん。お願いします、私と離婚してください」