離婚を決意したはずが、スパダリ社長の独占愛によって離してはくれません!
「……え? 今なんて?」
「南都さんと、離婚したいです。これも書きました」
私は手に持っていた離婚届をテーブルの上に置いた。
「どうして……どういうこと? 光寿ちゃん。理由を教えて」
「言葉の、通りです。だって南都さんは、私を……私のことを異性として見てないでしょう?」
「それとこれは関係ないでしょう? 俺が、何かした?」
「……南都さんは、何もしてないです。いつも優しくて、素敵な旦那様だと思います」
きっと、彼にとっては私の“離婚がしたい”と言うのは子供の癇癪としか見えないんだろう。だって、彼の声と話し方がさっきとは違って子供に対して話すような感じだから。