離婚を決意したはずが、スパダリ社長の独占愛によって離してはくれません!
「それは、いくらなんですか?」
「最初は、結構あったみたいなんだけど今は五百万になったって聞いたわ。まぁ、あなたたち兄妹力を合わせて頑張りなさい」
バカにしたような表情をして、爆弾を落とした伯母様は振り向くことなく帰って行ってしまった。
私たちは、伯母様から教えてもらったあるはずの【借用書】を探した。どのくらいあるのか大体でしか教えてもらっていなかったし、これからのことも考えないといけない。会社だって、存続できるのかわからない。
「お兄ちゃん、これ、じゃない?」
「あったのか?」
私が見つけた封筒には、借金の金額が書かれた紙が入っていて借金は本当だったんだと実感した。それにはちゃんとした機関ではなく闇業者だと言うことが私でもわかってしまった。
もしかしたら、両親が死んだことで取り立てに来るかもしれないと思ったら急に恐ろしくなる。
「どうしよう……取り立てに来るとか、ないよね?」
「それはわからないが、可能性が高い。この業者、聞いたことがある」
対策を考えようと思ったが、何も思い浮かばない。そうこうしているうちに予想通り、取り立てにきた。支払い期限がもう過ぎているからだった。
その入れ違いで、伯母様がまた訪れた。伯母は、一つ助ける方法があると言って今度は両親に手を合わせることもなかったが何か方法があるならそれを聞こうと思った。