離婚を決意したはずが、スパダリ社長の独占愛によって離してはくれません!
「私の知り合いで、お金持ちの男性がいてね。その方は後妻を望んでいるの」
「それは、私にその方と結婚をしてほしいということですか」
「そうね。その人は、借金も完済してくださると約束してくださるそうよ」
伯母様が持ってきた案は、私が借金返済を条件に父と同い年の男性と結婚することだった。それにお兄様は猛反対をしたのだが、今の現状を言われたお兄様は黙ってしまった。
でも、私は話を受けようと言葉を発する。
「伯母様、素敵なお話をありがとうございます。今まで父には迷惑をかけてきました。私がその方と結婚することによって父が大切にしてきた家が助かるなら親孝行にもなると思います。なので、よろしくお願いしますとお伝えくださいますか」
「あら。光寿ちゃんは聡明ね。わかったわ、先方に伝えておきます」
彼女はなぜか自分のことのように喜んだが、そこは気にならなかった。
お兄ちゃんは変わらず反対をしたけど、私の性格上意見を曲げないことを理解して「ごめんな、光寿」と呟いた。
それから数日後、伯母様の名義でワンピースと【これを着てくるように】と手紙と共に送られてきて早いものでそれから一ヶ月後にはお見合いがセッティングされたのである。