奈落の果てで、笑った君を。
早乃助side
「かつらぁーーー…っ!!!!」
仲間がふたり、川へと落ちていった。
あの川は浅い。
あの川はそこまで流れも激しくない。
この道を選んだことは、間違いではなかった。
ただ俺個人だけの人生として考えてしまったときは、母を泣かせてしまうかもしれないけれど。
流れていけ。
苦しみも、つらさも、恐怖も、後悔も。
ぜんぶぜんぶ、流れていけ。
「貴様…!どこの者だ…!!」
「そこを動くな…!!動いたら撃つぞ!!」
どちらにせよもう、引き返せない。
ここで背を向けて走ったとしても相手は銃だ。
このまま突っ走ったなら瞬時に引き金は引かれる。
だったら情けなく逃げるのではなく、最期まで見廻組として、武士として散っていこうじゃないか。
助けるべき仲間は、俺の精いっぱいで助けることができたのだから。
「あの者たちは誰だ…!なぜ川に突き落とした…!!」
「俺、本当であればいずれは実家の道場を継ぐ予定だったんですよ」
「は…?」
「あんなとこさっさと辞めて、普通に伴侶を持って普通に子供つくって、それなりの暮らしってやつ?
わりと稼いだし、親にもそろそろ帰るよーなんて言ってたりしてね」
「かつらぁーーー…っ!!!!」
仲間がふたり、川へと落ちていった。
あの川は浅い。
あの川はそこまで流れも激しくない。
この道を選んだことは、間違いではなかった。
ただ俺個人だけの人生として考えてしまったときは、母を泣かせてしまうかもしれないけれど。
流れていけ。
苦しみも、つらさも、恐怖も、後悔も。
ぜんぶぜんぶ、流れていけ。
「貴様…!どこの者だ…!!」
「そこを動くな…!!動いたら撃つぞ!!」
どちらにせよもう、引き返せない。
ここで背を向けて走ったとしても相手は銃だ。
このまま突っ走ったなら瞬時に引き金は引かれる。
だったら情けなく逃げるのではなく、最期まで見廻組として、武士として散っていこうじゃないか。
助けるべき仲間は、俺の精いっぱいで助けることができたのだから。
「あの者たちは誰だ…!なぜ川に突き落とした…!!」
「俺、本当であればいずれは実家の道場を継ぐ予定だったんですよ」
「は…?」
「あんなとこさっさと辞めて、普通に伴侶を持って普通に子供つくって、それなりの暮らしってやつ?
わりと稼いだし、親にもそろそろ帰るよーなんて言ってたりしてね」