クールで一途な後輩くんと同居してみた
まるで愛の告白を受けているかのような感覚に陥る。
それくらいしぃちゃんは情熱的だった。
「予想のつかない行動、予測のつかない出来事。あなたが起こす事象は全てわたしの予想外からやってきた」
「へ、へえ……」
今度は熱量の伝わる早口でまくし立て始める。
お、おっと? なんか、羞恥心がどばどば溢れてきたよ。
嬉し恥ずかしだね……?
「あなたに興味を持ったわ。あなたを大好きになった。あなたの色んな顔が見たくなった」
もう真っ赤。私の顔、炎に包まれちゃったかな。
「そしてわたしは、スイくんを利用して『藍月緋織の恋する表情』を見ようと目論んだのよ」
「わあぁっ……急カーブで話が戻ってきたっ」
準備間に合ってないからちょっと時間もらっていい!?
冷水をがぶ飲みして頭が痛くなるまで熱を冷ます。
……えっと。しぃちゃんとは、普通に仲良しだとは思っていたんだけどさ。
そこまでの感情を私に抱えていたなんて、知らなくてさ。
いきなり塊をぶつけられたから、混乱しちゃったよね。