このつまらない人生に
階段を下り、ホームに行くと、今日もまた葛生君はそこにいた。
今日は目が合わないように気を付け、足早に葛生君の横をすり抜ける。
葛生君は私に気づいたのか、気づかなったのかわからなかったが、
特に何も言ってこなかった。
ホームに滑り込んできた電車の昨日と同じ車両に乗り込む。
もしあの子も毎日同じ時間の電車に乗っているのなら、おそらく今日もまたこの車両に乗ってくるはずだ。
女の子が乗り込んできた駅は、確か学校の最寄駅から四駅目の駅だった。