このつまらない人生に



先生は作業をしながら、時々「まだいるの」とでも言いたげに、

「そろそろ良くなったんじゃない?」と言ってきたが、

二人とも首を横に振って、保健室に留まった。


こんなにも居心地の悪い保健室、この女の子がいなかったらもう二度と来ないわと思った。


それにしても...

生徒をこんなに邪険に扱う保健室に、どうしてこの女の子は留まるのだろう


ちらっと女の子の様子を伺うと、

女の子は俯いたままじっとどこかを見つめていた。


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