わたしはここよ

わたしはここよ

 


 プツン!


「あっ、糸切れた。あー、も。遅刻しそうな時に限って、こうなんだから。……別のにしよう」



 数日後。

『ご主人様は、裁縫も掃除も苦手みたいです。だって、わたしを探してくれないし、四角い部屋も丸く掃除してるもの。ご主人様、わたしを早く見つけて。こんな暗い所にずっと一人でいるなんてイヤ。前みたいにご主人様の胸元に戻して』


 数日後。

「あっ、一個無い。……そうだ、糸が切れたんだった。今日着ようと思ったけど、探す時間ないし。……仕方ない、別のブラウスにしよう」



『わたしはここよっ! ハンガーラックの下。ご主人様ーーーっ!』
< 1 / 1 >

ひとこと感想を投票しよう!

あなたはこの作品を・・・

と評価しました。
すべての感想数:0

この作品の感想を3つまで選択できます。

この作家の他の作品

句集

総文字数/2,024

詩・短歌・俳句・川柳2ページ

表紙を見る
ゴロねこニャン吉奮闘記 5

総文字数/3,934

絵本・童話3ページ

龍

総文字数/232

詩・短歌・俳句・川柳1ページ

この作品を見ている人にオススメ

読み込み中…

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop