見つけたダイヤは最後の恋~溺愛は永遠の恋人だけ~
最初に連れてこられたのはファッションビルに入っている【ink:clear】(インク クリア)というショップ。
「伊織、ここ…」
「来たことある?」
「うん。実はここで公佳さんに〝戦闘服〞を買ってもらったんだ」
「戦闘服?」
「ん…宏哉のとこに乗り込んだ時の」
「あぁ、あれってここのだったのか」
「うん…お高いとこだし、買ってもらうのも申し訳なく思ったんだけどね。…でも、すごく素敵なのに着心地もいいし、スタイルも良く見えてね、お洋服ってお店によってこんなに違うものなんだ、って気付かされたんだ」
「ふ、そっか。ここのブランド、気に入ったの?」
「うん、すごくいいなって思うよ」
「それならよかった。さ、見てみよ」
私はなかなか手が出せないけどね、と言う前に手を引かれてお店の中へと入っていく。
「え?見てみよ、って…?」
「今日の夜、ホテルのディナーを予約してるから。それに着てく新しい服を買ってあげたくて」
優しく頼もしい笑顔でさらりと言われたけど…
え、ディナー?誕生日のお祝いで?
目をパチパチさせていると、伊織は店員さんに何やら話しかけていた。
するとその店員さんが私を見て「あらっ」と声を上げた。
「もしかして、5月に安野さんと来られた…」
あ!この方、公佳さんが相談して一緒に決めてくれた店員さんだ!
「はい、そうです!その節は大変お世話になりました」
ペコリと頭を下げる。
「あぁ!やっぱりそうですよね!あの時に合わせて頂いたのがすごく似合ってて素敵だったのでとても印象に残ってます!」
「ありがとうございます!本当にあのお洋服とっても素敵で、私も大好きなんです」
「だよな、乃愛あの服、大事に着てるもんな。…できれば俺が一番に見たかったけど」
「ふふっ、私も早く見て欲しかったけど、伊織いなくなっちゃったから」
「…それを言われると……ってそれはいーから。今日の服は俺が買うからな。俺が一番に見るからな?」
「うん、一番に見てね。ふふ」
そしてまた店員さんを交えてお話しながらいくつか試着して決まったのが、落ち着いたピンク色のニットワンピース。
ボートネックの上衣はニットにレースがあしらわれていて、スカートはプリーツになっている。
羽織り次第でカジュアルにもエレガントにもなるらしいけど、おしゃれ初心者の私はそこもちゃんと聞いておかないと。
「さっきのネイビーのも清楚でよかったけど、やっぱ乃愛は優しい色が似合うな。うん、乃愛らしくてすげぇ可愛い。乃愛はどう?」
「すごくかわいい……それにね、すごく着心地がいいの。とっても滑らかで肌触りがよくて気持ちいいんだ」
「そっか、じゃあこれで決まりな」
って言う伊織がすごく幸せそうな笑顔。
私の方が幸せだと思うんだけどな。
他のお店も回りながら見ていると、どこのお店でも必ず「これ欲しい?」とか「買ってあげる」って言われて、嬉しいけど困っちゃった、ふふ。
「伊織……ありがとう。お洋服の他にアクセサリーまで…」
「気に入った?」
「うん!もちろん!」
「ふ、それならよかった。じゃ…次に向かうよ」
「え?まだあるの?」
「買い物じゃないけどね」
そして私達はファッションビルの駐車場を後にした。
「伊織、ここ…」
「来たことある?」
「うん。実はここで公佳さんに〝戦闘服〞を買ってもらったんだ」
「戦闘服?」
「ん…宏哉のとこに乗り込んだ時の」
「あぁ、あれってここのだったのか」
「うん…お高いとこだし、買ってもらうのも申し訳なく思ったんだけどね。…でも、すごく素敵なのに着心地もいいし、スタイルも良く見えてね、お洋服ってお店によってこんなに違うものなんだ、って気付かされたんだ」
「ふ、そっか。ここのブランド、気に入ったの?」
「うん、すごくいいなって思うよ」
「それならよかった。さ、見てみよ」
私はなかなか手が出せないけどね、と言う前に手を引かれてお店の中へと入っていく。
「え?見てみよ、って…?」
「今日の夜、ホテルのディナーを予約してるから。それに着てく新しい服を買ってあげたくて」
優しく頼もしい笑顔でさらりと言われたけど…
え、ディナー?誕生日のお祝いで?
目をパチパチさせていると、伊織は店員さんに何やら話しかけていた。
するとその店員さんが私を見て「あらっ」と声を上げた。
「もしかして、5月に安野さんと来られた…」
あ!この方、公佳さんが相談して一緒に決めてくれた店員さんだ!
「はい、そうです!その節は大変お世話になりました」
ペコリと頭を下げる。
「あぁ!やっぱりそうですよね!あの時に合わせて頂いたのがすごく似合ってて素敵だったのでとても印象に残ってます!」
「ありがとうございます!本当にあのお洋服とっても素敵で、私も大好きなんです」
「だよな、乃愛あの服、大事に着てるもんな。…できれば俺が一番に見たかったけど」
「ふふっ、私も早く見て欲しかったけど、伊織いなくなっちゃったから」
「…それを言われると……ってそれはいーから。今日の服は俺が買うからな。俺が一番に見るからな?」
「うん、一番に見てね。ふふ」
そしてまた店員さんを交えてお話しながらいくつか試着して決まったのが、落ち着いたピンク色のニットワンピース。
ボートネックの上衣はニットにレースがあしらわれていて、スカートはプリーツになっている。
羽織り次第でカジュアルにもエレガントにもなるらしいけど、おしゃれ初心者の私はそこもちゃんと聞いておかないと。
「さっきのネイビーのも清楚でよかったけど、やっぱ乃愛は優しい色が似合うな。うん、乃愛らしくてすげぇ可愛い。乃愛はどう?」
「すごくかわいい……それにね、すごく着心地がいいの。とっても滑らかで肌触りがよくて気持ちいいんだ」
「そっか、じゃあこれで決まりな」
って言う伊織がすごく幸せそうな笑顔。
私の方が幸せだと思うんだけどな。
他のお店も回りながら見ていると、どこのお店でも必ず「これ欲しい?」とか「買ってあげる」って言われて、嬉しいけど困っちゃった、ふふ。
「伊織……ありがとう。お洋服の他にアクセサリーまで…」
「気に入った?」
「うん!もちろん!」
「ふ、それならよかった。じゃ…次に向かうよ」
「え?まだあるの?」
「買い物じゃないけどね」
そして私達はファッションビルの駐車場を後にした。