見つけたダイヤは最後の恋~溺愛は永遠の恋人だけ~
「…かっ…かわいいぃ……」
公佳が目を潤ませながら言う。
「だろ?寝惚けた乃愛、たまんねぇんだ」
「私も乃愛ちゃんと一緒に寝てみたい!」
「は?…いや、公佳でもそれはダメだ。隣で寝るのは俺の特権だから」
「いいじゃない、女同士なんだから。でもほんと…乃愛ちゃんのお肌って白くてすべすべできれいよね…ゆっくり触ってみたいわぁ。あ!温泉とかいいわね、女同士の裸の付き合い…うふふふ」
「バッ……変なことしようとすんなよ!?」
「変なことだなんて…女同士なんだし、少しくらい触ってもいいでしょう?」
「…公佳ってそっちの気もあるのか?」
「違うわよ、乃愛ちゃんだからよ」
「だっダメだからな!?乃愛がその気になったら困る!」
「うふ、それもいいわね」
「うわぁ、身内が敵になった!るっルーク~、公佳を何とかしろ~」
その俺の声を聞いてキッチンからルークが軽やかに戻ってきた。
「ハーイ、キミカがどうかしたのかい?」
「公佳が俺の乃愛を狙ってる!」
「…ハイ?」
「だって乃愛ちゃん、可愛いんだもの…女同士だし、ちょっとくらい…いいでしょう?」
「What !?キミカ!?」
「あーん、私も乃愛ちゃんを抱っこしたい~」と乃愛に手を伸ばしてきた!
「ちょちょ待て公佳、ほら公佳には愛しのルークがいるだろ、ルークに抱っこしてもらえって」
「ルークはもちろん愛してるわよ?でも乃愛ちゃんはそういうんじゃなくてね…やだ、ほんとに可愛いわ…この柔らかそうな唇なんて…思わずキスしたくなるわね……伊織の気持ち、すっごくわかるわぁ…うふふ」
って、寝てる乃愛のほっぺたを触りながら言う。
そんな公佳に背中からゾワリとし、早く退散せねばと焦る。
「じ、じゃあ俺達はホテルに戻るわ」
「あら…もっとゆっくりしていけばいいのに…何なら乃愛ちゃんはウチで泊めてもいいのよ?」
「いっいや、迷惑だしっ、ホテルに帰るって」
「そっそうだね、もういい時間だしそれがいい。イオリ、明日連絡くれたら迎えに行くから」
「Thank You、ルーク。じゃあまた明日。…乃愛、ホテルに戻るぞ」
「んー……あふぅ……うん…」
こうして俺は内心焦りながら、寝惚け眼の乃愛を連れてタクシーでホテルへと戻った。